時間はいつ始まったのか。宇宙と時間、空間の始まり

日本科学雑誌『ニュートン』1998年5月号

时间是何时开始的？——宇宙与时间、空间的起始

現在の宇宙は、膨張していることが知られています。3次元の空間の膨張はイメージしにくいので、2次元の空間を考えましょう。2次元の空間というのは、たとえば球面のことです。したがって膨張する宇宙とは、膨らんでいる風船をイメージすればよいのです。

众所周知，现在的宇宙正在膨胀。由于三维空间的膨胀比较难以想象，我们先考虑一下二维空间吧。所谓二维空间，比如说一个球面（可以比作一个球面）。因此，所谓膨胀的宇宙，你只要想象一个鼓起来的气球就可以了。

風船の表面が宇宙です。現在は膨張しているのですから、過去の宇宙は縮んでいました。そして150億年くらい前には、空間は無限に縮んでいました。このような状態を「ビッグバン」とよび、宇宙はビッグバンから爆発的に始まったと考えられています。どのように時間と空間ができたのかは、今もってわかっていないなぞですが、次のような説が考えられています。

气球的表面就是宇宙。因为现在膨胀了，那么过去的宇宙就是萎缩的。而且，在大约150亿年前，空间是无限缩小着的。这种状态被称为“宇宙大爆炸”，人们认为宇宙是从“大爆炸”开始膨胀的。至于时间与空间到底是如何形成的，迄今为止仍是一个不解之谜。但是，人们提出了下面的学说。

それによると、宇宙は無限に縮んだ状態から生まれるわけではありません。宇宙が無限に縮むのは一般相対論の予言です。しかし宇宙のはじめでは、一般相対論はもはや適用できません。一般相対論で無視していた時空のゆらぎの効果が重要になるからです。

根据这个学说，宇宙并不是从无限缩小的状态下生成的。宇宙无限缩小是一般相对论的预言。但是，在宇宙的初始时期，一般相对论并不适用。这是因为一般相对论所忽视的时空不稳定效果实际上变得十分重要了。

このゆらぎを考えると、小さな宇宙が出来たり消えたりすることが出来るのです。どこから宇宙ができるかというと、無の状態からです。無の状態では、時間も空間も物質も何もないこと以外、詳しいことはよくわかりません。無の状態のゆらぎによって小さな宇宙が忽然とできます。できたとたんに消えてしまう宇宙もあります。私たちの宇宙は、できてすぐに「インフレーション」と呼ばれる急激な膨張をして大きく成長し、消えるのを免れたのです。

考虑到这种不稳定，可以得知当时一些小宇宙会生成而又消失。如若说宇宙是从哪里开始形成的，那就是从“无”开始的。在“无”的状态下，除了没有时间没有空间也没有物质以外，人们无法得知更为详尽的情况。从这种“无”的不稳定状态下，会突然出现一个小宇宙。也有的小宇宙刚一出现就又消失得无影无踪。而我们所在的宇宙，是因为形成后立即出现了被称为“膨胀”的现象而急剧扩大，因此才逃避了消失的命运。

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