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突然、二人の女子学生が、折り鶴が千羽入ったガラス瓶を抱えて教室に入って来ました。話を聞くと、彼女たちは一週間ものあいだ夜遅くまでかかってその一千羽の折り鶴を作ったそうです。中国では千羽の折り鶴を作ったら願いが一つ実現できるという言い伝えがあります。だから彼女達は苦労して作ったのです。その願いは被災された方たちへの祈りだと分かりました。それらの折り鶴はゆっくりと飛んで海を渡るでしょう。そして、私たちの祈りも日本に届くと信じています。
その日の午後のことは、学生が楽しそうに寄せ書きしていた様子や、先生が学生たちの寄せ書きをしていた姿を写真に収めていた様子や喜びや笑いとともに一生忘れないと思います。
その後、先生から「皆さんからの義捐金は4月28日に上海領事館に届けました。寄せ書きは、寄せ書きしていただいた様子の写真と共に、5月6日に大船渡市に送りました。」とメールをいただきました。紹介されていたページをクリックしてみて大変驚かされました。写っていたのは、その午後の私達の寄せ書きと寄せ書きを書いている時の写真が日本の大船渡市の避難所に展示されていて、大勢の人が展示の前に立って見ていた場面でした。
私たちのこのごく小さな祈りが本当に日本人に届いたことに、どんな言葉でも伝えきれないほど心が打たれました。振り返ってみますと、中国と日本の国民が互いに助け合っていこうというその日本人の先生の志が私達の祈りを引き出してくれたと私は思っています。
中国では、「一方有难,八方支援。」という諺があります。日本語にすれば、「ひとつのところが困難にあったら、いろいろなところから支援が来る。」という意味になりますが、実は、助け合うことは日中友好の証というより、むしろ人間の本質というべきでしょう。2008年、四川大震災が起きた時に、すぐ日本から救援隊が来て汗まみれになって働く姿を今でもよく覚えています。私達の大学の日本語学科は大きくはありませんが、今度は私たちの思いが日本に伝えられることに感激しました。
今も、私はあの日の午後のことは大切にしています。時々、折り鶴が大きく羽ばたいて飛んでいる夢を見ます。多くの先生方が、その折り鶴のように中国から日本へ、日本から中国へ友好の種を撒いています。私達の日本への祈りを引き出してくれた先生もその一人だと思います。クラスメートたちもその種を受け継いで、日本と中国に協力と愛と支援の翼を広げて行くでしょう。
私も先生の志をしっかりと受け継いで、中国と日本の友好に役立つ仕事をするつもりです。